帰ってきたヨッパライ フォーククルセイダーズ
人間はいつか死ぬ。死ぬまでの時間が長い人もいれば短い人もいる。
激動の世の中、葛飾北斎の絵に描いているような大波で荒れまくっている。
世の中、カネさえあれば、なんとかなることが多いが、不老不死ではいられない。
芥川龍之介が抱いた「ぼんやりとした不安」という代物を持て余している人が多いことだろう。
日本の場合、多くの貧乏な年寄りがいるが、また一方で金持ちの年寄りがいる。
老人たちは、若い世代以上の格差社会に生きているといえる。
もっとも、あの世にカネを持っていけるわけではない。
下手に財産を残せば、犬神家の一族のように遺族が争う羽目になる。
一代で築いた財産を、本人が死ぬまでに使い切っても文句はないだろう。
そうなると、カネがある老人は、有料介護施設で余生をのんびりすごしたいというニーズが生まれる。
昭和のバブルが崩壊する中、これからは若者相手ではなく、金持ちの年寄りを相手に商売をしようとしたのが、旧グッドウィルを起業した折口さんでした。
狙いはよかったが、介護保険という仕組みが長続きする仕組みではなかった。
また、有料介護施設も、維持費がかかるものであった。
時代の寵児として一緒にもてはやされた旧ライブドアの堀江さんと同じようにバッシングを受け、表舞台から去りました。
現時点で、有料介護施設を運営しようとした場合、入居者から一時金として2000万円か3000万円受け入れ、生活費として月20万円位いただき、そのなかで職員の人件費や設備の運営費に充てる位でないと採算がとれません。
こんなに高いお金を払える老人は、ほんの1%くらいでしょう。
規模が多くなれば安くできるでしょうか?
否! 断固、否である。
お金持ちのためだけの施設から、だんだん安くはなるでしょうが、介護が絡むと、人件費の割合が高くなり、人件費が劇的に安くならないと無理です。
例外としては、リン鉱石の採掘で半世紀ほど潤ったナウルや、石油で潤っているブルネイくらいだ。
しかも、地下資源を掘りつくしたらそれでおしまいという持続不可能なものだ。
この夢を実現させようとするのなら、手塚治虫の漫画に出てくるような未来(未来人はどんな仕事をしているのかよくわからない&ロボットがたいていの仕事をしてくれる)になる位の社会の劇的変化が必要となる。
そのとき、知的生活を選択する人間はわずかであろう。
多くの人は欲望と快楽の誘惑に勝てるのだろうか?
欲望に負けた者は、阿片窟の住民みたいになるのか、それとも存在を消されるのか?
どうも、わたしにはユートピアという代物を信じることは難しい。(不可能とはいわんが)
2009/07/29 橘みゆき 拝
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