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本コラムは、【連山】に 2007年11月16日に投稿したコラムです。

 

【旧連山コラム】広島市が想定した核攻撃の被害
橘みゆき 2007年11月16日

 

広島市が想定した核攻撃の被害

1945年に広島に落とされた原爆は16キロ・トンの大きさでしたが、現在はもっと威力の大きい水爆や中性子爆弾がミサイルなどに搭載されています。
先月(2007年10月)、広島市が1メガトン爆弾の核攻撃を受けた場合、83万人もの人が亡くなるという被害想定を発表しました。
こんな代物が数千発も短時間で使われたら、大勢の人が亡くなり、生き延びた人もガンなどの病気に苦しみます。
平和の街、広島市が想定しただけに意義があります。

 

広島市(人口116万人)が核攻撃を受けた場合の被害を想定した市核兵器攻撃被害想定専門部会(部会長=葉佐井博巳・広島大名誉教授)は31日、最終報告書案を発表した。
 爆発形態などで4ケースに分け、死傷者を83万2000~6万人とし、「市民を守るには核兵器の廃絶しかない」と結論づけた。
 国民保護計画に基づき、核攻撃被害を想定した自治体は全国で初めて。今年度中に市の国民保護計画に組み入れられる予定。 部会は、62年前の原爆投下時と同じ「夏の平日の昼間、晴れ」の条件で、爆発形態を「空中」と「地表」に分け、それぞれ2種類の核爆弾について検討した。
 被爆後3~4か月以内の急性期の死傷者が最も多いとされたのは、現代の核兵器の主流で、広島型の60倍の威力を持つ1メガトン爆弾が地上2・4キロ上空で空中爆発した場合で、83万2000人。
広島型と同じ16キロ・トンが同600メートルで爆発した場合の死傷者は27万1000人。

 

 

「東京に核が落ちたら・・・」If "a nucleus falls into Tokyo ..."

 

日本の象徴は何か?

2001年9月11日、ワシントンの国防総省(ペンタゴン)と、ニューヨークの世界貿易センタービルがターゲットとなりました。軍の象徴と経済の象徴が攻撃されました。
仮に日本で似たような事件が起こった場合、何が狙われるのでしょうか?
日本の象徴といえば、「富士山、芸者、テンプラ」ではなく、「経済、平和、アニメ」そして「天皇」あたりでしょうか。
建物が狙われるとすれば、東京の高層ビル、東海道新幹線、広島の原爆ドーム、コミケ開催中の東京ビッグサイト、皇居周辺になります。
飛行機がビルに突っ込むのではないとすると、1995年に発生した地下鉄サリン事件や、1999年や2006年に送電線切断に伴う東京での大規模停電に似た事件になることが考えられます。
その中で日本国民に大きな衝撃を与えそうなのが、平和の象徴である広島や長崎に再び核攻撃されてしまうケースです。
これをやられたら、日本国民は一致団結して国を守ろうとするでしょうが、ご先祖様に申し訳が立ちません。
ただ単に平和を祈るだけでは無力です。
平和憲法を暴徒に語ったところで、殴られておしまいです。
核武装をしたら安心かというとそうはいきません。
狭い島国なので数発撃たれるだけでも深刻なダメージを受けてしまいます。
(イスラエルは核保有国であると言われていますが、同じ意味で安全とは言いがたい状態です)
根本的な解決法ではありませんが、戦争にならないように努力するしかなさそうです。
戦争の原因は、食料不足やエネルギー不足、水不足ですから、日本のマネーや技術を使って、世界に貢献していくことが大切です。

 

核兵器で一発逆転を狙う国

核兵器は第二次世界大戦末期に産まれた後、アメリカ以外の国でも開発され、冷戦時代を通して、人類を何度も殺せるほど多くの核ミサイルを保有するようになりました。
冷戦崩壊後、核軍縮の動きが進んでいます。
ロシアが復活しつつある中、核軍縮の動きを見直そうという動きや、再び中距離ミサイルを保有する動きがみられます。
東西ドイツ国境にあった鉄のカーテンは消滅したのではなく、東に再びカーテンが生じるかもしれません。

 

【モスクワ杉尾直哉】タス通信などによると、ロシア軍幹部は14日、ロシアが配備を進めている新型対空ミサイル「イスカンデルM」の射程を現在の300キロから500キロ以上に伸ばし、中距離ミサイルに改良する可能性を示唆した。
 中距離ミサイル(射程500~5500キロ)は米露の中距離核戦力廃棄条約で全廃されたが、米国が計画する東欧へのミサイル防衛(MD)システム配備に反対するプーチン露大統領は条約脱退の可能性に言及しており、軍からも米国への圧力を強める狙いとみられる。
 また、軍幹部はベラルーシがロシアから購入し20年までに配備を計画する対空ミサイル「イスカンデルE」が、東欧MD配備への「対抗措置の一つとなる」と語った。

 

アメリカの覇権に陰りが出てきている中、石油や食料、水を求めて、争いが世界各地で頻発するようになります。
日本にいると戦争の危機を感じることは少ないのですが、いまの段階は、戦争前夜といっても過言ではないでしょう。
地域限定紛争で済むのか、第三次世界大戦に至るまで炎が広がってしまうかの分水嶺は、人間がどうこうではなく、異常気象や火山爆発、大地震に伴う大津波など自然の力がきっかけとなるのではないかと私は考えています。
自然災害をきっかけに食糧不足や疫病の蔓延が起き、死にたくない人たちが生き延びるために、民族大移動をしたり、限られたものを奪い合い、戦争をするのです。
世界中の都市は、応仁の乱で荒廃の限りを尽くした京(みやこ)のようになるでしょう。
国内の経済がボロボロで、戦争経済にして景気を良くしようとしたけれども、負け続けてしまい撤退か滅亡するしかないという状況に追い込まれ、核兵器を使って一発逆転を狙う国(可能性が高いのはアメリカ、イスラエル)が出てくることだってありえます。
核の魅力を無視できるほど人間は賢くはないからです。

橘みゆき 拝

【お薦め本】
 核兵器のしくみ (講談社現代新書) (新書) 山田 克哉 (著):初版2004年(講談社)
 核の冬―第三次世界大戦後の世界 (単行本) カール・セーガン (著), 野本 陽代 (訳):初版1985年(光文社)

【関連リンク】
 「東京に核が落ちたら・・・」If "a nucleus falls into Tokyo ..." (YOUTUBE)

Neo-Generation.NETへ再掲載:2009/08/05 橘みゆき 拝

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内容は、私が管理している2つのブログ「新世代どっとネット」と「兵隊よりも士官になろう」に関連した話題が中心です。

 

本コラムは、【連山】に 2007年11月14日に投稿したコラムです。

 

【旧連山コラム】人類が滅亡する前に何をするのか
橘みゆき 2007年11月14日

 

世界最終戦争の夢(H・G・ウェルズ 著)

タイムマシンや宇宙戦争などのSF作品で有名なH・G・ウェルズさんの作品の1つに、世界最終戦争の夢という話があります。
列車に乗り合わせた紳士が見た未来の夢の話です。
紳士は未来では北の大国で政治指導者の地位にいたが、地位を捨て恋人と最後の時を過ごしたという話です。

人類が滅んでしまうことが避けられないと悟った時、人は何をするのだろう?
やけになって酒を飲んだり、暴動や犯罪を起こしてしまうとか、一財産を作るためにギャンブルや投機にのめり込むとか、人それぞれの行動をとるでしょう。
安全なところを探して逃げる人もいるでしょう。
何をしても無駄なのだから、日常と同じように淡々と過ごす人、神に祈ったり、家族や恋人と一緒に過ごそうという人が以外と多いのではないでしょうか。

映画や小説では、人類が滅亡寸前になる話が数多くあります。
ディープ・インパクトやアルマゲドンみたいに小惑星が地球に衝突するものもあります。
ターミネーター3のエンディングみたいに機械が人類を敵とみなして反乱を起こすというものもあります。

 

人類滅亡が避けられないことを知った政治家

人類が滅亡となる事態が避けられないと予想された場合、国民にパニックを起こさないようするため、公表はギリギリまで、限られた人にのみ知りえることでしょう。
政治家が権限の範囲で最善を尽くすにしても、病気の家族を介護するため辞めた知事がいましたが、家族や恋人を最優先するケースは少なくはないでしょう。
参考のため、類似ケースとなる記事を2つ紹介します。

 

ドイツの左右大連立を先導するミュンテフェリング労働社会相兼副首相=中道左派・社会民主党(SPD)=が13日、辞職を表明した。
大連立は2年後の総選挙をにらんで双方の政策方針のずれが表面化しつつあり、同氏の辞職で対立が一層深刻化しそうだ。
 同氏は記者会見で「政治的な理由ではなく、個人的理由だ」として、病気の妻の看護にあたると話した。
辞職の意向は前日に党幹部に伝えていたという。
だが一部メディアは、SPDが求めていた郵便業界への最低賃金導入に失敗。大連立に失望したから、と報じている。
 同氏はシュレーダー前政権時代にSPD党首を務めた。
05年9月の総選挙後、中道右派・キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)との大連立を先導。連立内の調整役を担い、「メルケル首相の良きパートナー」と伝えられてきた。

 

【ワシントン=貞広貴志】米ホワイトハウスのスノー大統領報道官(52)は31日、「9月14日付で辞任する」と発表した。
 辞任理由として、「蓄えを使い果たした」ことを挙げ、今年3月に再発が発覚したガン闘病が理由との説を否定した。
ブッシュ大統領はスノー氏の後任に、女性のダナ・ペリノ副報道官(35)を任命した。
女性報道官は、クリントン前政権下のマイヤーズ氏以来、2人目となる。
 テレビ出身のスノー報道官は、軽妙な話術で政権の「顔」として人気を博し、定例記者会見は「トニー・スノー・ショー」と呼ばれた。辞任は、支持率低下にあえぐブッシュ大統領にとって打撃となりそうだ。
辞任後は、闘病生活について講演活動を行い、子供の学費などをまかなう予定という。

 

映画のディープ・インパクトやアルマゲドンだったか失念しましたが、映画の冒頭で、突然辞任したアメリカの財務大臣を追いかけ、スキャンダルではないかと記者が取材をするのですが、彼は個人的な事情であると言い続けていました。
ワシントンを去り、田舎の湖で家族と過ごしたいだけだと語っていました。
「財務大臣、突然の辞任」、「大物政治家、次々に引退を表明」というタイトルの記事が出てくるのが最初の情報公開となります。
現実世界では、やっぱりスキャンダルだったとか、家族の病が重いからという理由が大半です。
大規模な戦争で人類が大幅に減ってしまうケースの場合、こういう記事もないのかもしれません。
ある日突然大陸弾道弾(ICBM)が飛び交うことはありません。
戦乱の続く地域でのゴタゴタが、どんどん広がっていきく間に、ある程度の時間があります。
戦争遂行する人たちについていけない人が辞任したり更迭されたりするといった記事は出てくるかもしれません。
日本の記事を見ていただけでは、中東や欧米の危機感が全くといっていいほど伝わってきません。
その温度差が何をもたらすのか、そら恐ろしいです。

橘みゆき 拝

【お薦め本】
  世界最終戦争の夢 (創元SF文庫―ウェルズSF傑作集) (文庫) H・G・ウェルズ (著) :初版1996年(東京創元社)
 核の冬―第三次世界大戦後の世界 (単行本) カール・セーガン (著), 野本 陽代 (訳):初版1985年(光文社)
 百億の星と千億の生命 (単行本) カール・セーガン (著) :初版2004年(新潮社)
  Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box) (1980) 2002年に発売された7枚組のDVD-BOX
 ※この DVD-BOX は、並行輸入業者から購入した方が安く買えます。

Neo-Generation.NETへ再掲載:2009/08/04 橘みゆき 拝

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