旧連山(橘みゆき): 2010年9月アーカイブ

9月14日の民主党党首選挙で敗北した小沢一郎前幹事長が、選挙中に、在日米軍は第七艦隊だけでいいとか言っていたような記憶があったんで、以前アップしたコラムを探したら、よさげなものがありましたので、再掲載します。  佐藤浩二 拝 20110/09/15

本コラムは、【連山】に 2006年11月27日に投稿したコラムです。

 

【旧連山コラム】米国の公共事業は戦争
橘みゆき 2006年11月27日

 

1990年代前半、ソ連が崩壊し、冷戦が終了しました。
全面戦争の危機が去ったので、軍隊は規模の縮小を進めることになるのですが、米国は唯一の超大国として世界の警察官としての立場を今まで以上に振舞うようになりました。
民主主義を世界中に広めるとか、人権がどうだとか、米国ンスタンダードとして経済の仕組みを変えろとか、とにかくやりたい放題やってきました。

20世紀以降、米国にとって戦争は、遠くの国の出来事で、国内での戦争はなく、戦争による特需による恩恵を受けてきました。

海外の国で反政府運動を支援したり、地域紛争をしている国をバックアップして、火のないところに煙を立て、火がついたら油をまいて大きくする。
戦争をする過程で武器や弾薬、食料を売って儲かり、戦争が終わったら復興事業で儲かる。
一度で何度もおいしい想いを得られるため、以前は10年に1回程度の在庫処分セールが、最近では3年に1回といったところに短期化しています。

 

米国の公共事業は戦争

日本の公共事業といえば、高速道路や新幹線をはじめとする土木工事と、ハコモノを作る建築工事が中心となっています。
作ったはいいが黒字のメドが立たないとか、維持費だけがさかんでしまって閉鎖してしまうなど、弊害もありますが、無くなるのはおカネだけで、人の命はなくなりません。

一方、米国の公共事業は、日本と同様、ダムを作ったり、街を整備したりもしていますが、中心は軍産共同体となった軍隊と軍事産業への支出です。
時々在庫処分や新兵器の実地試験データ取得のために、世界中の多くの場所で戦争をしています。
米国人が信じている価値を地球全体に広めるとか、適当な因縁をつけて、戦争をしかけていきます。
前は、10年に1回程度だったのですが、最近は3年に1回といったところでしょうか。

こちらは土木工事と異なり大量のカネが動く反面、多くの命が犠牲となります。
国内では反戦運動が盛りあがり、敵国では反米感情が一般市民にまで広がるため、恨みが長期化してしまいます。
あまり良策ではないのですが、麻薬中毒の患者がさらに麻薬を求めるように、戦争をすることは米国の十八番となっています。

 

戦争するにはおカネが必要

戦争をするのに膨大なおカネがかかります。
平時でも世界中に基地を作って、多くの兵を駐留させ、いつでも戦争ができるように訓練するための費用は膨大です。
イラク駐留軍は、存在するだけで膨大なおカネを食いつぶしていると言ってもよいでしょう。

住宅バブルが崩壊しつつあり、財政赤字が膨大な米国がいつまでも戦費負担ができるはずがなく、最大の同盟国である日本からカネを巻き上げるにしても、日本も財政赤字で破綻寸前という状態です。
思い起こせば1980年、ソ連がアフガニスタンに侵攻した結果、親ソ政権を作ったはいいけれど、米国が支援するゲリラに苦しみ、最終的に撤退した一件が、ソ連崩壊の要因の1つとなりました。
米国もソ連の二の舞を演じるのでしょうか?

 

日本が米国に安全保障費を払う

米国は戦略的に物事を考え、自分にとって有利なルールを相手に押し付けるのが得意ですから、平和を維持することによって利益を得る国に戦費を負担させようとするでしょう。
特に中東の石油に頼っている日本は自衛隊をタンカーに同行させて輸送船団を組むわけにいきませんから、米国に安全保障費を払う形となります。
現在、米海軍が世界中の海に睨みを利かせていますが、カネがないため縮小したり、撤退すると、その穴を埋める勢力がないと、海賊たちの海となってしまいます。
地球儀を回してみても、米国以外に多くの艦船を持ち、世界中に展開できる海軍がある国はありません。

日本にとって重要なのはシーレーンを確保することですから、西太平洋地域とインド洋地域にペルシャ湾の安全確保が重要課題となります。
これらの地域は、太平洋軍の第七艦隊と中央軍の第五艦隊が担当している地区と重なります。

 

米国統合軍の責任範囲

 

※出展:米国統合軍の責任範囲 (出展:Wikipedia)

 

第七艦隊と第五艦隊を米国から人ごと借りる

いっそ、2個艦隊を乗員と船と基地ごと米国からリースして、リース代金を払うようにしましょうか。
日本の国益のために海域の平和維持と余計な戦闘を回避するために。
費用は。。。米国軍の予算を650億ドルですから、1/6として110億ドル。
既に思いやり予算で2300億円(20億ドル強)出しているから、追加出費は90億ドルで、年間1兆円もあれば、よさそうです。

1兆円の軍事予算で海上自衛隊を強化しても育成するのに時間がかかりますから、米海軍を借りるのは即戦力として使えます。
米軍の兵員数を調べると、海軍と海兵隊を合計して55万人弱。
太平洋艦隊に限っても25万人だから、雇用の確保にもつながります。

日本も道路やトンネルばかり作っていないで、米海軍を借りてシーレーンを確保するためのコストだと割り切った方が、米国にカネを貢ぐにしてもまだマシといえましょう。
湾岸戦争みたいに血をカネで買うのかという批判も出るでしょうが、カネを出せる国はカネを出し、人を出せる国は人を出す。
多くの国で出せるものを出すのであれば、米海軍が作った平和な海にただ乗りするよりは費用負担をする分、石油の安定供給が可能となるわけです。
(石油だけでなく、日本が輸出入している食料、物資、資源すべてにわたります)

橘みゆき 拝

Neo-Generation.NETへ再掲載:2009/06/01 橘みゆき 拝

【関連記事】
 米国太平洋軍 (Wikipedia)
 米国統合軍の責任範囲 (出展:Wikipedia)

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