こんな話よくあるよねの最近のブログ記事

昨日のコラム『SE残酷物語:第1話』ですが、予想以上にアクセス数が伸び、昨日のアクセス数は、1570に達しました。
「あるよねー、こんな話」という身近にも似た人を見たという話をみて、皆さん、どう感じたでしょうか?
『他人の不幸は蜜の味』という己の闇を感じましたか?
それとも『明日はわが身かな』と戦慄を覚えたでしょうか?

どちらも正しい。
会社のために滅私奉公をして、家族や大切な人を試みない社畜は、遅かれ早かれ、そういう未来が待っているのだ。

 

SE残酷物語第2話: 

同僚と飲み屋で食事をしていたとき、友人の話として、SEの悲惨な話を何度か聞きました。そのなかから、「あるよねー、こんな話」っていう、どこにでも起こりえる普遍的な話です。

ある中央省庁の全国システムの開発が佳境を迎えていた。
B氏は入社15年目ながら、端末ソフト開発の責任者であった。
連日終電で独身寮に帰りか職場で夜を明かすというふうに、激務が続いていた。
B氏は、出世が遅れていたが、周りから「頼めば、多少無理なことでもやってくれる」ということで、皆がやらない仕事や、誰かがやらなければいけないけど、きつい仕事を頼まれることが多かった。
B氏の上司は、B氏に「八方美人になるより、自分のキャパ以上の仕事を引き受けないほうがよい」とアドバイスするのだが、B氏は「誰かがやらなければいけないことですから」と、半ばあきらめ顔で、連日徹夜をしていた。

ある日、B氏が会社を無断欠勤した。電話を何度かけても応答がない。
不思議に思った上司は、独身寮の管理人に電話して、B氏の部屋を見てくれるように依頼した。
B氏の部屋から、TVの音が聞こえた。管理人はB氏の部屋のドアをノックしたが、応答はなかった。ドアにカギがかかってなかった。
独身寮の管理人が、ドアを開けたところ、B氏は着替えの途中で息絶えていた。。

管理人は驚きもせず、決められた手順を黙々とこなした。
この独身寮では、同じようなケースが何度もあったため、管理人にとって手馴れた作業だからだ。
管理人は、B氏の上司に電話して、事情を話した。
「そうか、やっぱり死んでいたか。あいつも馬鹿だな。」
警官が部屋に入り、現場検証の後、死因を確定するため、B氏の遺体は病院に運ばれた。
死因は「くも膜下出血」であった。

B氏の死は、岡山県の実家に伝えられたが、年老いた母親は独身寮にこれないとのことであった。B氏の遺体の引き取りは、B氏の兄夫婦によって、行われた。

後日、岡山まで同行した管理人から聞いたのだが、変わり果てた息子と対面したB氏の老母が「どうして、こんなことになったんだろう」とがっくりしていたそうだ。

B氏が担当していた仕事は、他のメンバーに割り振りされ、B氏がいなくても、仕事がなんとか回ったが、スケジュールの更なる遅れを生じるのは避けられなかった。
B氏の同僚は、「B氏が亡くなったおかげで、ずいぶん迷惑した。死ぬんだったら、事前に病院に行くなりすればよかったのに。下手に自分がいないと仕事が回らないと思って無理をしたのだろうが、そんなことはないんだ。」と、語った。
ずいぶん、故人に対してひどいことを言うようだが、これが真実である。

会社は社員を交換可能な部品とみなしている。部品が壊れたり、消耗したら、すぐに交換しなくてはならない。だから、肉体的にも精神的にも、壊れない程度にセーブしながら仕事をする、つまり健康管理をきっちりしながら成果をあげるのが部品としての要求される仕様なのだ。

その話を聞いた私は、同僚にこう言った。
『まあ、思うところはあるけど、あんたの言うとおりだ』

2010/09/20 橘みゆき 拝

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Ants Circle (Youtube)

 

アリさんが無限ループに陥って死ぬまで抜け出せないという動画を友人に紹介していただきました。
出展:誰も止められない死のスパイラル...死ぬまで回り続ける蟻の大群(動画) (20110/09/17 らばQ)

アリは足跡フェロモンをたどっていくことによって、元の巣にもどれる修正がありますが、たまたま行列が円をつくってしまうと、こんな映像になってしまいます。
外から観測している人間に、一本釣りでもされないかぎり、他のアリと同じ行動をしたのでは死ぬまで働き続けることとなる。
本人は真面目にやっているが、誰も幸せにはなれない。

あるシステムエンジニアの悲惨な話

同僚と飲み屋で食事をしていたとき、友人の話として、SEの悲惨な話を何度か聞きました。そのなかから、「あるよねー、こんな話」っていう、どこにでも起こりえる普遍的な話をしてみたい。

第一話:息子が言った無邪気な一言

ある中央省庁の全国システムの開発が佳境を迎え、A氏は開発が遅れている機能を担当していて、家に帰るのがいつも午前様で、土日も朝から晩まで会社で仕事をしていた。
一人息子がいるのだが、いつも子供は寝ていて、親子との会話はすっかりご無沙汰である。
A氏の妻は自分の負担が大きいといつも不満を言っていたが、仕事のため協力はできなかった。

そんなある日、健康診断に行った帰り、A氏は3ヶ月ぶりに自宅に19時ごろ帰宅することができた。
久しぶりに親子3人で夕食を一緒に食べ、息子も大喜びのようだった。
激務の中、ほんのつかの間の幸せをかみ締めていた。
よし、もっと頑張ろうと。

夜が開け、会社に出かけようと玄関に立った。妻は、息子を抱きかかえていた。
そのとき、息子は無邪気にも、こう言った。

『おじさん、こんどいつ遊びにきてくれるの?』

凍りつく妻と私。
その日の深夜、帰宅したA氏は、真っ暗なテーブルの上に一枚のメモを見つけた。
『息子を連れて実家に帰ります。』

その話を聞いた私は、同僚にこう言った。 『こういう話って、よくあることだよね』

2010/09/19 橘みゆき 拝

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