本コラムは、【連山】に 2007年05月15日に投稿したコラムです。
【旧連山コラム】サーカーの四階級社会体制
橘みゆき 2007年05月15日
前回のコラムで、3種類の支配者階級 で、社会は3つのグループ(武人、知識人、富裕者)で順番に支配者が交代していき、富裕者の時代の終わりに社会革命が起き、再び武人の時代に戻ることを紹介しました。
台風や洪水、干ばつ、火山の噴火など自然災害や、戦争によって、収穫が減ってしまう事態が発生した場合、長老達でも解決できない問題が出てきます。
深刻な内部対立も起きるケースもあります。
集団に対する脅威をまとめると下図のようになります。
社会的地位、名誉や名声、快適な生活を達成するための野心を持っている人達が、切磋琢磨して目標を達成するには、3つの手段があります。
(1) 武力で目標を達成する武人。
(2) 知識を使って目標を達成する知識人。
(3) 富の力を使って目標を達成する富裕者。
むろん、野心のない労働者(生活するのに精一杯だったり、人並みで満足する人達)もいます。
時代は下り、21世紀。
世界各国の様子を見ると、指導者が能力に関係なく年功序列で決まるという国は見当たりません。
アメリカや西欧諸国のように金のかかる選挙で元首を決める国。
イスラム諸国のように聖職者が大きな力を持っている国。
支那や北朝鮮のように軍隊の地位が高い国。内乱で混乱している国。様々です。
世界史や日本史のページをめくると、以下のパターンで支配者が変化しています。
社会は支配者になる武人、知識人、富裕者の3つの階級に加えて、支配者にならない労働者の4つの階級から構成されます。
これらは江戸時代の士農工商とかインドのカースト制のように身分の上下を規定したものではなく、人間の個性の違いですから、途中で階級が変わることもあります。
ラビ・バトラの師匠にあたる、プラバート・ランジャーン・サーカーは、これを四階級社会体制と呼びました。
武人、知識人、富裕者、労働者の区分はラビ・バトラの本に書かれていますが、サーカーはクシャトリア(武勇派)、ヴィプラ(知力派)、ヴァイシャ(蓄財派)、シュードラ(庶民)という名前を使用しています。
武人と知識人の両方を兼ねる人もいますし、巨額の富を得て富裕者になる人もいます。
各階級の特徴をまとめると以下の表のようになります。
| ラビ・バトラの区分 | 武人 | 知識人 | 富裕者 | 労働者 | |
|---|---|---|---|---|---|
| サーカーの区分 | クシャトリア | ヴィプラ | ヴァイシャ | シュードラ | |
| 力の源泉 | 武力、肉体的能力 | 知識、宗教、権威 | 富、資本、設備 | 特になし | |
| 野心 | ○ | ○ | ○ | × | |
| 肉体的体力 | ◎ | ||||
| 教育水準 | ○ | ◎ | ○ | × | |
| 蓄財能力 | ◎ | × | |||
| 典型的職業 | 兵士、警官、スポーツ選手、熟練した肉体労働者 | 聖職者、科学者、作家、法律家、技術者、ホワイトカラー | 実業家、商人、銀行家、金貸し、大地主 | 未熟練労働者、肉体労働者 | |
| 社会への貢献 | 法と秩序の維持 | 哲学と宗教の提供 | 経済の発展 | 労務の提供 |
このように、「武人の時代」→「知識人の時代」→「富裕者の時代」→「社会革命」→再び「武人の時代」というふうに社会を支配する階級が循環していきます。
社会革命は誰が起こすのでしょうか?
サーカーは、労働者(シューラド)の立場にいる人が、腐敗し堕落した支配者(富裕者)に対して、革命や社会運動を起こす時、リーダーに求められる素質は、「武人としての能力」と「知識人としての見識」の両方ともに必要と指摘しています。
さらに富裕者に買収されないために、モラルの高い人でないといけません。
そういう人が団結して、多数の労働者達を扇動し、大きな流れを作って社会革命を起こします。
多くの場合は大量の血が流れます。社会革命が成功した後、秩序を回復するために、武人の力が強まり、武人の時代となります。
単に富裕者に搾取されることへの怒りから反乱を起こした場合、成功しても社会に混乱をもたらすだけで、新しい時代を開くことができません。
下手をすると内乱が長期化したり、外国が介入するため、多くの人が犠牲となります。
橘みゆき 拝
Neo-Generation.NETへ再掲載:2009/07/04 橘みゆき 拝
【参考文献】
新たな黄金時代―腐敗政治と経済混乱が新時代の革命を生む ラビ・バトラ (著)
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「3種類の支配者階級」 橘みゆき:2007/05/09
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